世界中で生産される食料の3分の1が毎年無駄になっていますが、無駄な食料はお金と貴重な天然資源の浪費につながります。この問題に立ち向かうために、日常的に持続可能な食品を節約する簡単な方法を取り入れましょう。ここでは地球を守り、お金を節約し、家にある食品を楽しむための10の簡単なヒントを紹介します。
食品廃棄はなぜ問題なのか？
食品を無駄にするということは、それを買うために使ったお金だけでなく、それを作るためにかかった時間やエネルギー、資源も全て無駄にしてしまうということです。例えばアボカド1個を無駄にすればアボカドを生産するのに必要な約84ガロンの水を、ハンバーガー1個を無駄にすればハンバーガー1個を生産するのに最大18,000ガロンの水を無駄にしたことになります。
さらに食品を廃棄することで排出されるガスも大きな問題です。食品が埋立地に捨てられると微生物によって分解されますが、その際に有害な温室効果ガスが大気中に放出されます。実際の調査によれば、ある国では食品廃棄物による温室効果ガスの排出量は、国全体の温室効果ガスの排出量の第3位を占めるそうです。
食品廃棄に責任があるのは個人だけではありません。Rethink Food Waste Through Economics and Dataによると、小売業者が廃棄する食品量は約182億ドルにのぼります。
この問題の解決は非常に難しく、廃棄量の多さに圧倒され、無力感を感じてしまうでしょう。しかし私たち一人一人が廃棄する食品の量を減らすなど、毎日埋立地に捨てられる量を減らすためにできることはあるはずです。
生ごみを減らす方法：10のヒント
1 – 植物をもっと食べる
植物をたくさん食べれば食べるほど、レストランなどからの食品廃棄量を減らすことができます。腐りやすい葉もの野菜が既に冷蔵庫にあるから、野菜のお持ち帰りは無理だと感じる必要はありません。テイクアウトした野菜は別の日に取っておいて、蒸したり、ソテーしたり、軽く茹でて、ボリュームたっぷりのビーガンシチューに使いましょう。
2 – 買い物は賢く、計画的に
衝動買いをしないように気をつけるべきです。おおまかな食事の計画を立て、リストを作り、それを守りましょう。このアドバイスは目新しいものではありませんが、無駄になる食料を生産している土地の面積を換算すると、中国の面積に匹敵する広さになってしまうことを考えると、リストを守る意欲が少し湧いてくるかもしれません。必要なものだけを買い、安売りしているからといって買うのは我慢してください。リストにないものはお買い物かごやエコバックに入れないと決めましょう。不足があれば数日後にまた買いに行けばいいのです。
3 – 段階的に注文する
自炊しないので、食料品店にはめったに行かないという人でも、外食の際に「必要なものだけを買う」というルールを適用することはできます。レストランでは、まず前菜を注文するようにしましょう。前菜でお腹を満たし、主菜はつまみ食い程度に注文すれば無駄は出ません。前菜のボリュームに満足できない場合は、ウェイターを呼んで追加注文すればいいのです。
4 – 調理量を減らす
レストランで食事した際に野菜を持ち帰るというルールは、外食の回数を増やすことをお勧めしているわけではありません。外食産業は大量の食材を無駄にしているので使用するのを控えたいところです。大事なことは無駄に調理する量を減らすということです。例えば6人分と書いてあるレシピを2人家族で作る場合、レシピ通りに6人分を作って無駄にするのではなく、単純に計算して食材の分量を3分の2に減らしましょう。クレープやパニーニなど保存しにくい料理を作るときは、この方法がおすすめです。
5 – 残り物を保存する
冷凍保存ができる料理を作れるのであれば、残り物の活用も生ごみ排出量を減らす効果が高い対策になりえます。チリ煮込みやスープ、シチュー、キャセロール、植物由来の肉を使った料理は何週間も冷凍保存が可能です。その他、あまり知られてはいませんが、豆腐やバナナ、パン等の果物、焼き菓子、カリフラワーやズッキーニのような野菜も冷凍保存できます。
6 – 漬けて発酵させる
ニンジンやキャベツの鮮度が少し落ちていたら、ピクルスにしたり発酵させましょう。キャベツや白菜を塩水に漬けると腸にやさしく、おいしい保存食ができます。ザワークラウトやキムチのような漬物や発酵食品は高価ですが、家庭でも簡単に再現可能です。隠し味に魚醤を使うのもよいですが、使わなくても美味しくできます。エスカベッシュやビーツ、キュウリ、タマネギ、ピーマン、カリフラワー、赤ブドウなどは保存食として活用しましょう。手軽で簡単にできる発酵レシピは、保存食作りを作るのに最適です。
7 – 寄付する
食糧庫の奥にある保存期間が長い食品を集めて、地元のフードバンクに寄付しましょう。ヴィーガンフレンドリーなレストランと、Food Not Bombsのような地元の食品回収団体の連携によって、さらに一歩進んだ寄付が可能になります。食料品店やイベントセンター、学校などとも連携している食品回収のNPOも多くあります。ホールフーズで売れ残ったマックの行方が気になる人もいるでしょうが、おそらく必要としている人のもとに運ばれているはずです。
8 – 積極的におすそ分けしよう
お菓子作りは好きだけど、出来上がった2ダースのカップケーキをどうしたらいいかわからないという人は、積極的におすそ分けするようにしましょう。職場で「ヴィーガンのブラウニーを持ってきたよ！」と配ったり、作りたてのシュガークッキーを箱に入れて隣人に贈ったり、あるいはちょっとした夜の集まりの参加者全員にマフィンをお土産に渡してみませんか？せっかく作った焼き菓子を無駄にしてはいけません。甘いおすそ分けをきっかけに、ビーガンに対する意識を多くの人と共有し、食品や製造過程での無駄を減らしましょう。
9 – 食材をまるごと使う
捨てられがちな食材の切れ端を炒めたり、混ぜたり、煮込んだりして、いろんな料理の美味しい隠し味に変身させましょう。ブロッコリーの茎を蒸してブレンドし、クリーミーなスープにしたり、カリフラワーの葉の切れ端と崩した豆腐のスープを作るなど、ほとんどどんな食材の切れ端もうま味たっぷりのスープになります。ニンジンのヘタやセロリの端、リンゴや洋ナシの芯も水と一緒に煮込めば、ミシュランの星が付くような風味豊かなスープができるでしょう。
10 – 堆肥
どんなに熱心なヴィーガンでも完全に無駄を出さないというわけではありません。例えば、コーヒーのカスなど、全く何も捨てないということは不可能です。バナナの皮やレタスの外側、ジャガイモの皮、アボカドの皮が余ったら、コンポストの山に入れましょう。コンポストは土に栄養分を戻すリサイクル活動なので、使い終わったエスプレッソのかすを食べて無駄をなくすことは無理ですが、コンポストに入れれば地球に良い影響を与えるものになります。
まとめ
食品廃棄を減らすための10のヒントを実践することは、環境にやさしいだけでなく、経済的にも賢明な選択です。私たち一人一人が意識的な消費者として行動することで、食品廃棄問題に積極的に取り組むことが可能です。地球上で生産される食料の大量廃棄は、貴重な資源の浪費であり、温室効果ガスの排出増加にもつながります。しかし、このブログで紹介したような簡単な変更を日常生活に取り入れることで、この問題を大きく改善することができます。
植物をもっと食べることから、食材をまるごと使うこと、さらには堆肥化まで、これらのヒントは私たちが食品をより責任を持って消費し、廃棄物を減らす手助けとなります。食品廃棄を減らすことは、地球を守るための第一歩であり、私たちの健康や財布にも良い影響を与えます。
結局のところ、食品廃棄の問題は一人ひとりの小さな選択によって形成されます。このブログで紹介したヒントを生活に取り入れることで、あなたも地球に優しい生活を送る一員となり、食品廃棄という大きな課題に対する解決の一翼を担うことができます。今日からできることを始めましょう。地球を守るために、また将来世代のために、食品廃棄を減らすための行動をとることが私たちには求められています。
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